みなさんは脱臭と消臭の違いを知っていますか?
似ている言葉のようで、実は大きな違いがあるのです。
日常生活の中で、気になるニオイに対して対策したいとき、脱臭?消臭?どちらをおこなえばいいの?と、明確な違いがわからない方も多いのではないでしょうか。
脱臭と消臭の違いや日常生活の中で行う適した対策はもちろん、特殊なニオイ対策についてもあわせてご紹介していきます!
脱臭と消臭、どちらも似たような言葉なのでなんとなく、似たような意味合いにとらえている方も多いのではないでしょうか。
まずは、脱臭と消臭の意味を見てみましょう。
脱臭・・・ニオイの物質を抜き取り除去すること
消臭・・・ニオイの物質を消してなくすこと
脱臭はニオイの物質をその場から取り除き、減少させることを指します。
つまり活性炭や吸着剤にニオイをくっつけて除去することになり、物理的な対策と言えます。
一方、消臭はニオイの物質そのものに作用し、臭わない状態に変化させることを言いますので、化学的な対策となります。
ご家庭でニオイ対策をしようとなった時、すぐに思いつく方法が空気清浄機だと思います。
実は空気清浄機も、脱臭タイプと消臭タイプに分けることができます。
活性炭やフィルターなどの吸着剤を搭載しており、室内空気を吸い込みニオイをろ過する
反応性の高いイオン物質やオゾンなどを室内に放出することで、ニオイに作用する 空気清浄機といっても、このような違いがあります。
ニオイ対策をする上で、脱臭と消臭の意味は理解できても、実際はどちらがより効果的なのか悩んでしまいますよね。
ここでは、実際に気になるニオイ対策に対し、どちらが向いているのかご紹介します。
脱臭剤、消臭剤、それぞれメリットデメリットがありますので、一つずつ見てみましょう。
固体として留まることで作用する脱臭剤は、空間へ広がることがないです。
空気中に余計なニオイを出したくないときにおすすめの方法になります。
しかし、ニオイ自体に脱臭剤をあてないと除去できない方法にもなり、
広い室内よりも冷蔵庫やシューズボックスなど、狭いスペースのニオイ対策に向いています。
消臭剤は広範囲に広げて使用するのに向いている方法です。
キッチンやリビングなど広いお部屋のニオイ消しに適しています。 ドラッグストアなどで手に入る消臭スプレーなど、局所的なニオイ対策にも有効です。
普通に生活している上で発生するニオイについては、今までご紹介した内容で対策できると思います。
しかし、特殊なニオイの場合はどうでしょうか。
例えば、長年に渡りゴミがあふれかえっているお部屋や、タバコやヤニ汚れのひどい部屋、
また、住んでいる方が孤独死され、お部屋を綺麗にする上での特殊な清掃が必要になったケースなど、それらもすべて脱臭、消臭の対策が必須となります。
それぞれ対策を見てみましょう。
特殊清掃とは、孤独死や事件、事故などが起きてしまった特殊な現場を清掃することを言います。
また、ゴミ屋敷やタバコのヤニ汚れがひどいお部屋でも特殊清掃を行うケースもあり、一概に事故現場だけを指す清掃ではありません。
特殊清掃をおこなう上で、ニオイ対策として脱臭、消臭も非常に重要になるのです。
長年ゴミをため込み、清掃していない字のごとくゴミ屋敷の場合は、特殊清掃が必要なケースがあります。
また、ゴミだけではなく、犬や猫など大量のペットを飼っているが世話が追い付かず、糞尿が放置されている場合も特殊清掃が必要となる場合があります。
糞が床にこびりつき取れない、放置された糞から雑菌や細菌が繁殖するおそれもあります。
糞尿のニオイも非常に特殊ですので、なかなか通常の掃除や対策で除去することはできません。
壁にこびりついたニオイ、ペットの糞と同様ゴミからも害虫は発生します。
それらを除去するために、脱臭、消臭も含めた特殊清掃が必要になります。
タバコのニオイや、ヤニ汚れが過度な場合、通常のハウスクリーニングや清掃ではニオイを取り切れないことがあります。
タバコは、ニコチンやタールといった化学物質を多く含んでいます。
ヤニの正体は、タバコの煙に含まれる「タール」という物質です。
通常は粘着質の液体ですが、高温で燃やされることによって気化し、壁紙に少しずつ付着していきます。
タバコを吸うとヤニで歯が黄ばむように、壁も次第に黄色や茶色に汚れていってしまうのです。
これらの成分が空気中に放出されると、部屋の中の壁や家具、カーテンに付着します。
ヤニにはタールが持つ独特の臭いがあり、また悪臭を発生させる雑菌(悪菌)の温床になることから、喫煙者がいると部屋全体が「タバコのニオイ」になってしまいます。
一度タバコを吸ったからといって、すぐに部屋が臭くなるわけではありません。
しかし、継続的に室内でタバコを吸い続けると、その成分がどんどん部屋の隅々に蓄積していきます。
通気の悪い場所や家具の裏側、床下など、普段目に見えない場所にもヤニが堆積していることが多いのです。
このような場所は、日常の掃除ではなかなか手が届かないので、特別な対策が必要です。
実際、喫煙者の部屋のニオイが気になるという方は、かなり多いと思います。
市販で売られているスプレーや空気清浄機で一時的な対策はできたとしても、根本の改善にはなりません。
高齢者やひとり暮らしの方が孤独死され、発見が遅れるケースが多くあります。
その場合、数か月前に亡くなっていた…なんてことも。
その時の季節やエアコン稼働していたかによっても遺体の腐敗速度は異なりますが、夏場なら2日から3日程度で遺体の腐敗が始まります。
遺体が腐敗していくことで、汚臭や害虫の発生、細菌の繁殖や体液が流れ出てしまう、などさまざまな有害物質がお部屋中に発生します。
遺体が腐敗した部屋には見えない細菌やウイルスが繁殖するおそれがあり、通常の清掃やハウスクリーニングで対応する、素人が行うことはとても危険な行為です。
衛生的なリスクが圧倒的に高い為、特殊清掃業者に依頼をするという必要性はご理解いただけるかと思いますが、人が吐血したケースでのリスクですがもちろんご自身が飼っていたペットが吐血してしまったというケースもあります。
吐血された現場では、独特のニオイが残ることがあります。
建具や床に染みついてしまったニオイは市販の消臭剤や、脱臭を行うだけでは取りきる事はできません。
やはり、専門の消臭剤を使用した後にオゾン燻蒸を行い、きちんと空気中に含まれている臭気物や感染症の原因となるウイルスを殺菌していく必要があります。
前途でお伝えした通り、特殊なニオイに対しては専門家の力が必要なケースがあるのです。
もし過度なニオイに悩まされ、ご自身で行う脱臭・消臭対策に限界を感じたら、特殊清掃業者に依頼することも視野に入れてみましょう。
特殊清掃をプロの業者に依頼する場合は、下記のような項目に注意してみましょう。
特殊清掃業者の信頼性や実績は、インターネットでの評価や口コミ、さらには業界団体の認証などで確認することができます。
過去の施工事例や実績をしっかりと確認し、適切な業者を選びましょう。
料金が安いからといってサービスの質が低いわけではありません。
一方、高額な料金でもサービスが十分でないことも考えられます。
現場の状況から、どのような作業が必要なのか、作業時間や必要な機材や薬剤を選定して、予算に合った作業ができるか判断するためにも、サービス内容と料金のバランスをしっかりと比較することが大切です。
急な出来事に迅速に対応してくれる業者は、信頼性や実績とともに重要な選び方のポイントです。
柔軟な対応や早急な作業が求められる場面も多いため、フットワークの軽い業者を選ぶことがおすすめです。
特殊清掃は感情的にもデリケートな作業となることが多いため、業者のコミュニケーション能力も非常に重要です。遺族の感情や意向を尊重し、柔軟に対応してくれる業者を選びましょう。
特殊清掃業者を選ぶ際には、いくつかの注意点があります。
一つ目は、業者が適切な資格や認証を持っているかどうかを確認すること。
二つ目は、事前の見積もりや追加費用の発生の有無、契約内容をしっかりと確認すること。
三つ目は、業者の対応やコミュニケーションの取り方に注意を払うことです。
言葉の似ている脱臭と消臭の違いや、適切な対策についてご紹介してみましたが、いかがでしたか?
脱臭と消臭の違いについて理解いただけたと思いますので、気になるニオイに対策を行っていきましょう!
ご自身で対策するには限界の感じるニオイでお悩みの方は、特殊清掃も視野に入れ、一度専門家に相談してみることをオススメいたします。
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